研究発表会実践④ 外国語の授業でチャンツにたった1つだけ加えていること
公開日: 2021年2月1日月曜日
外国語の授業の中では,英語特有の音声(発音,イントネーション,リズム的な)特徴を,子どもたちに聞かせながら気付かせたり,楽しみながら慣れることができるようにしたりするために,『チャンツ』や短い歌,フレーズを繰り返し聞いたり言ってみたりする活動を行います。
チャンツを授業で取り入れたことがない,という方は,おられないのではないでしょうか。
国語でも,新しい言葉に出会ったら,声に出して言ってみること,よくあります。
算数や社会でも,なんだか語呂のよい心地よいリズムで,語彙や表現に親しむことがあるものです。
今回の実践の中で,子どもたちは『紹介する友だちに,ぴったり合う英語表現を見つけたい』と,人柄や特徴を表すたくさんの英語のフレーズを欲していました。
たくさんの語彙に出会えば,それだけ慣れるのも,もちろん覚えるのも,大変になるもの。
わたしは,中学,高校,大学と,外国語学習では『単語の暗記』に挫折したわけですが,それは,「覚える必要感が全くない」「関連付けてインプットする情報が皆無」などの学習状況が要因だったのでは,と考えるようになりました。
『自分が本当に使っていこうと思っている表現は?』
『この言葉,〇〇さんにぴったりかも!』
そんな思考と共に,語彙・表現に出合い,聞き,発音を試していたらどうだったでしょう。
今回の実践だけではありませんが,チャンツで子どもに聞かせたり,まねながら発音させたりするときには,
〇「これは,今回のやりとりで使っていきたいな」と考えるものの時だけ,声のボリュームを上げてみましょう。それ以外のときは,自分にはしっかり聞こえるこえで^^
〇実際に友だち紹介で使うぞ!という言葉のときだけ,立って言いましょう。それ以外の言葉のときは,座って,クリアーに言ってみよう。
このように,一言添えています。
この活動について,たまたま手洗い場で一緒になった子どもに尋ねてみました。
「ねえ,自分が本当に使いたいなあと思う言葉の時は,立って言ってみましょう,っていうチャンツの活動あるでしょ?あれって,正直,どう?」
「あれねえ,他にだれがこの言葉使おうとしてるのかなって,気になりながら立ってます。あと,どの言葉使おうかなって,紹介する人に合う英語はどれかなって,考えながら発音してますよ!意外と考えるのに役立つ。」
こんな風に教えてくれました。
子どものことは,
子どもに聞く。
そうなんだ,そうだったんだ。
他にだれがこの言葉を使って紹介するのかな〜
あれ,わたしだけ!?ドキドキ
〇〇くんにぴったり合うのは・・・?
こんなことを考えながら,チャンツをやってたんだなあと,子どもの言葉から学びます。
たった1つ,
「どれを使ってみたいか考えて,その言葉の時だけ立ってみよう。」
「どれが自分に合うか考えて,その言葉の時だけ,少し大きな声で言ってみよう。」
こんな言葉,付け加えてみませんか。
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このような活動を通して,語彙や表現に慣れ親しんでいった,子どもの様子も公開しています。言語活動に取り組む子どもの様子を,ぜひご覧ください。
TAKATA, Misato
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